仕事始めから今日で5日目、年始のあいさつに行く先々で「年越し派遣村」が話題になります。
もちろん!ぼくらが話す相手は企業経営者やから、労働者擁護の声は出ませんで!
経営者側からすれば、傾きかけた屋台骨を立て直すためには、仕事量を調整しなアカン、売れへんモンいくら作ったって在庫抱えるばかりやもん、非効率やって論理。
ひと昔前の仕事量の調整方法はというと、時間外労働の削減とか一時帰休やった。この場合、労働者の絶対数はほとんど変わらず、単純に労働時間の調整や。また忙しなってきたら、仕事に慣れたメンバーにがんばってもらわなあかんからねえ。皆さん、ご存知!終身雇用制の大原則や!
ところが、今は少し様相が違う…。仕事量がすなわち、労働者の数や。仕事が増えれば労働者数を増やし、仕事が減れば労働者数を減らす。労働者派遣法がこれを可能にし、製造業への解禁によって一気に広まり、仕事量の調整弁としてその機能が発揮されてきた。
そして、いよいよ派遣期間のリミットである3年の節目を目前に、生産ラインを止めないようにどうやって「人材」をつなぐのかというエンドレスな課題から、どうやって穏便に「業務」を終結させるのかというエンディングの問題に変わってしもた。皮肉なもんやなあ…。「数ヶ月間のクーリング期間を経て再度派遣契約で!」などという姑息な作戦会議がなつかしい。
ま、派遣労働は、企業にも労働者にも同じだけのメリットとデメリットがあったんちゃうかなあ…。すべて社会の責任、政治の責任ってのもなあ…。
かというて、家族を故郷に残し、出稼ぎで得た収入の大半を仕送りしていた方々がおられるとすれば、それは社会から守られて当然やと思うし…。
皆さんなら、顧問先の社長さんを前にして、どう話をまとめはりますか?
ちなみに、「ネットカフェ難民」が「派遣村」に引っ越すと、いよいよ新手の遊牧民みたいな話でややこしいなあ。労働統計はどうとるんやろ?そっちが気になるわあ!
さてさて、こんな話題から…
【社労士度適性検査Part.1の回答解説】←タイトル変えたで!
問1 几帳面であればそれに越したことはないが、そう気にすることでもない。
例えば、大工さんや左官さんの仕事。仕事的には相当几帳面やで!そやないとまともに家建たんがな。けど、現場とかで見てると、結構大雑把な人、多いような…。「親方ぁ、ネジ1本余ってます!」「ああぁ~、予備のやつや!」て、ホンマかよ~~~、みたいな。
社労士のように公的書類とか作る資格は、な~んか実直ってイメージあるけど。全然関係ないっす!
ただし、書類は書き損じてもいいが、正しく書き直すこと(間違ったまま出してはいけない)。提出期限は気にしなくてもよいが、出し忘れないこと(この失敗は特にヤバイ)。その場で答えられなくてもええけど、後日調べて返答はすること(変にカッコつけんでええ)。
最低こんだけ守れる人は、A評定!ってみんなAか?
問2 人の意見を聞いて「そ~かぁ!」ってすぐ思ってしまう人、社労士に向いてます!
なんせサービス業、まずは他人の意見とかニーズに合わせることから始まる。「へぇ~、そうなんやあ」て感覚で、相手との距離を縮めよう!(おれ、ここはええねんけどなあ…)
一方で、そのまま他人の意見に流されてはいけないよ!自分の意見はしっかり持っとかなアカン。(って偉そうなこというて、そのまんま人の意見に流されて結構失敗してるよなあ…、おれ、これD評定かも…)
会話や行動の中でどうバランスをとるかやろなあ。ある程度同調しないと距離が縮まらへんけど、意見があわんときの境界線をどこかに引いておかな…。心の葛藤もあるしなあ。
でも、まあ、なんとか「聞き上手」でいけると思えるアナタ、A評定です!
というわけで、「派遣村」の会話をぼくがどう対応していたか、もうおわかりですね…。
【社労士度適性検査Part.2】
問3 関与先の事業所が法律を守っていない!許せる?
あぁ~、あかん、今日はこれにて…。ここを攻略!シリーズは次回に。
【問題044の解答解説】
答 ③都道府県労働局歳入徴収官
(則34条)
徴収法における関係書類の提出先は、ひっかけ問題の定番!一括有期事業報告書とは、保険料の精算時に提出する建設現場一覧表のことであり、このように保険料額の決定に関するものは「③都道府県労働局歳入徴収官」が提出先となる。なお、その他、保険給付や一般的な手続・監督業務、行政指導に関するものは「①労働基準監督署長」、また、保険適用関係の確認に関するものは「②都道府県労働局長」である。“提出先の原則”として覚えておこう!
山川靖樹の社労士予備校【基礎答練】は
こちらから→ http://www.ab.auone-net.jp/~y.yasuki/sub2.html
【今日の問題】
問題045 継続事業の一括の認可を受けようとする事業主は、継続事業一括申請書を、当該一括の規定による指定を受けることを希望する事業に係る所轄 □□□ に提出しなければならない。
①都道府県労働局長を経由して厚生労働大臣
②労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長
③労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長を経由して所轄都道府県労働局長
2 件のコメント:
遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
仕事始めの今週は、年末年始の休みで溜まっていた業務はもちろんのこと、業務終了後のお付き合いも何かと多く結構ハードな一週間でした。
派遣切りが社会問題になっていることについては、僕も色々考えさせられる問題やなぁと思ってます。
経営者の視点立った判断もしつつ、一方で、従業員の利便や労働条件、福利厚生の向上のために心を砕きながら仕事をしなければならない人事担当者としての難しさにも通じる問題だと感じてます。
そんな中で、年末に人事の先輩社員の人から「よかったら読んでみて」と勧められた本があります。
「若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来」(城 繁幸著 光文社新書)
日本型年功序列型の終身雇用制度の崩壊と非正規雇用につて、実は年功序列型終身雇用はいまだに崩壊はしておらずその維持のために派遣をはじめとす.る非正規労働者を必要としているということが書かれていました。
右肩上がりの成長と人口増加を前提とした昭和的年功序列型終身雇用は、その前提が崩壊した現在では維持できず、既得権益者である正規雇用の高年齢者達の給与と退職金、再就職先の確保のために非正規雇用と若年者の低賃金により支えていて、それを感じ取った若者たちが、自分たちの将来の保障のためではなく今の既得権益者のために過酷な労働と低賃金で働かされる事にバカバカしくなって辞めていくのだと。
この本を読んで、「働き方の多様性」とか「国際競争に勝つために」とかを旗印に「規制緩和、自由化」の波に乗った労働者派遣の業種拡大は、果たして正しかったのか?考えさせられました。
働き方だけが多様化してそれを支えるセーフティーネットとしての社会制度(年金や雇用保険制度)が、旧来の年功序列型終身雇用制度を前提としているままでは、今回のような社会不安を生みだしてしまうのだ思います。
100年に一度の経済危機とか言われてますけど、やはり「国は国民の生命と財産を守ってこそナンボ」なのですから、100年に一度の大雨に備えてダムや堤防を作るのと同様に社会制度も整備しておくべきだと思いますけど。
社労士の資格の勉強を通じて、この国の社会保障のあらましを知りその矛盾や目指すべ方向を考えるきっかけにもなりました。(別に政治家を目指すつもりは毛頭ありませんけどね)
資格を取ることが確かに大きな目的の一つではありますが、今よりも、もっと大きな視野が開けることも専門知識を会得する上での面白さだ思います。
では、問題45の答えは、①の局長経由舛添厚生労働大臣あてだと思います。なんせ全国規模のはなしやからなぁ。やっぱりここは大臣お出ましでしょ。
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